呼吸器疾患の中には多くのアレルギーの関与する病気がありますが、最も多くの患者さんが悩まれている病気は気管支喘息ではないでしょうか。 にしたけ呼吸器内科・アレルギー科クリニックでは、日本アレルギー学会による喘息予防・管理ガイドラインに基づいた治療を行っています。
喘息とは
気管支喘息の症状としては、「ゼーゼー」とか「ヒューヒュー」という呼吸の音(喘鳴:ぜんめい)が特徴的です。特に夜寝ている時や、朝方起床前に症状が出やすくなります。
喘鳴は、空気の通り道である気管支が狭くなリ、狭い所を空気が通過したり、通過する空気が気管支の壁を震わせるために生じています。
喘息の患者さんでは、気道の炎症によりアレルギー物質やたばこの煙、冷たい空気などの刺激に過敏になっています。そのため、ちょっとした刺激で気道が狭くなって喘鳴がでたり、呼吸が息苦しくなったりします。
また、最近は若い人だけでなく、成人になって再発したり、高齢になってからの気管支喘息発症患者さんも増えてきております。
喘息の危険因子
気管支喘息の危険因子としては、個体因子と環境因子があります。
個体因子は両親からの遺伝(両親にぜんそくが存在すると、発病の危険性が3~5倍程度高くなります)やアレルギー体質が重要となります。
環境要因では、私達の身の回りの多くのアレルゲン(ダニ、ハウスダスト、花粉、カビ、ペットなど)やかぜなどの呼吸器感染(ウイルス感染症)が関係することが多いです。
喘息の検査
○呼気中一酸化窒素測定(FeNO測定):呼気中の一酸化窒素濃度を測定し、喘息の診断と管理に利用します。22ppb以上だと喘息の疑い、35ppb以上だとほぼ喘息と診断できます。
○肺機能検査(スパイロメトリー):肺機能検査とは、息を吸う力(肺活量)や息を吐く力を測定する検査です。
喘息の患者さまは、普通は肺活量は正常で、吐く力が落ちることが多いです。
具体的には1秒量(1秒間に吐き出せる量)の低下、1秒率(肺の空気を1秒間で何%吐き出せるかの値)の低下、ピークフロー(吐き出す息の瞬間最大風速)の低下、V50/V25(吐き出す息の後半のスピードで計算する、末梢の細い気管支の空気の通りの良し悪しの指標)の上昇などを認めます。
喘息の治療
喘息では、気道の炎症を抑える吸入ステロイド剤、気管支をひろげる気管支拡張剤、抗炎症作用と気管支拡張作用を持つロイコトリエン受容体拮抗薬が治療の中心となります。
○吸入ステロイド剤・・・気管支の炎症を抑える薬剤です。口から薬剤を吸入することにより、直接気管支に作用させます。喘息の治療薬では一番重要であり、吸入ステロイドを適切に使用することより、喘息発作が起こりにくくなります。
○気管支拡張剤・・・気管支を広げる薬剤です。貼り薬や内服薬もありますが、最近は吸入の薬剤が主流となっております。 吸入ステロイドと吸入の気管支拡張薬が1つの吸入器に入ったものもあり、吸入が簡便になっています。
○ロイコトリエン受容体拮抗薬・・・抗炎症作用と気管支拡張作用を併せもった薬剤です。吸入治療でも症状が続く際の次なる薬剤となります。
喘息治療の目標は、喘息をきちんとコントロールすることで、健康な人と変わらない生活が送れるようになることです。
喘息治療のガイドラインにも、治療の目標が明記されていますので、今のご自分の状態と比べてみてください。
☆喘息治療の目標☆
- 健常人と変わらない日常生活が送れること
- 正常な発育が保たれること
- 正常に近い呼吸機能を維持すること
○PEFの変動が予測値の20%未満
○PEFが予測値の80%以上
- 夜間や早朝の咳や呼吸困難がなく十分な夜間睡眠が可能なこと
- 喘息発作が起こらないこと
- 喘息死の回避
- 治療薬による副作用がないこと
- 非可逆的な気道リモデリングへの進展を防ぐこと
喘息予防・管理ガイドライン2009
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